生物多様性のホットスポットと言われる日本アルプスなどの山々を抱える信州。
そんな貴重な野生生物の宝庫、長野県にも、それらをおびやかす多くの外来生物がいます。私たちの調査では、長野県でこれまでに19種の特定外来生物が確認されています。すでに県内全域に蔓延している種もあれば、一部の地域でしか確認されていない種もいます。広域に蔓延している種のなかには、オオクチバスのように在来の生きものに影響を与える外来生物としてよく広く知られている種がある一方、観賞用や緑化対策で移入されたオオキンケイギクのように問題のある外来生物としてあまり認知されていない種もあります。そのため、各種の分布実態は十分には把握されていません。
この調査では、長野県で確認されている侵略的な外来生物(特定外来生物・要注意外来生物)のうち26種について、これまでの調査で得られた情報をみなさんに共有していただくとともに、より多くの情報をともに収集し、長野県での現状を調べていきます。そして、それらの侵略的な外来生物が長野県にどのくらい分布しているか、特に定着間もない種や地域がどこにあるか、今後拡大する可能性がどの程度あるかを、明らかにすることをめざします。
さらに、これらの情報を、効果的な外来種対策につなげたいと考えています。