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オガサワラオオコウモリ

脊椎動物門   哺乳綱   翼手目   オオコウモリ科
オガサワラオオコウモリ Pteropus pselaphon
分布
東京都(小笠原諸島・火山列島)
ランク
絶滅危惧IB類(EN)
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 オガサワラオオコウモリは日本に産する数少ないオオコウモリ類の一種です。小笠原諸島と火山列島の固有種で、学術的にも貴重であるとして天然記念物に指定されています。また、環境省では保護増殖事業が実施されています。
 体は約23cm、翼を広げると80cmほどに達し、体重は400gくらいになります。眼は大きく視覚がすぐれ、嗅覚も発達しています。尻尾はなく、前肢の親指は数センチほどで、ぶら下がるのに適しています。体毛は全身暗褐色で、光沢のある銀白色毛がまばらに生えています。
 本種は父島・母島では夜行性ですが、人の住まない南硫黄島では昼間にも飛翔・採食活動が観察されていて、本来は昼行性のコウモリです。植食性で果実、花の蜜、葉などを食べます。また、超音波を発することなく、有視界飛行を行います。翼はもっぱら場所移動のために使われ、小型の食虫性コウモリで見られる、たくみな空中での採餌飛行は行いません。繁殖は年1回、交尾期は春で、初夏に1仔を出産し、子がかなり大きくなるまで胸に抱いて行動します。
 近年の状況は、母島では現状不明で、父島周辺に150頭、北硫黄島での現状は不明、硫黄島では戦後の記録がありませんが、南硫黄島周辺で100~150頭程度と推測され、全体では200~300頭程度とされています。生息地では、ねぐら近くでの宅地開発や施設建設等による森林の消失、ねぐら林分の孤立化が問題になっています。

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