いきものログ

クマタカ

脊椎動物門   鳥綱   タカ目   タカ科
クマタカ Nisaetus nipalensis orientalis
分布
北海道・本州・四国・九州
朝鮮半島・スリランカ~インドシナ半島
ランク
絶滅危惧IB類(EN)
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 クマタカは山岳森林地帯に生息する大型のタカです。日本人とのかかわりも深く、その勇姿と精悍さから、昔から武家屋敷の「ふすま絵」によく描かれました。また、東北地方では「マタギ」と呼ばれる猟師達が「鷹狩り」にクマタカを用いノウサギを捕っていました。
 全長70~80cm、翼を開くと長さ150cmぐらいですが、オスよりもメスの方が大きくなります。後頭に冠羽があり、背中は茶褐色で、お腹と翼の裏面は縞模様をしています。
 森林に生息し、山岳部における食物連鎖の頂点に君臨しています。食べ物は中・小型動物で、タヌキやノウサギ、中型~小型の鳥、ヘビなどをよく捕ります。狩りの方法は「待ち伏せ型」で、河川沿いや森林の中で開けた場所などを利用して獲物の出現を忍耐強く待ちます。基本的に単独生活で、繁殖期に入る12月下旬頃からつがいを形成します。1月になるとディスプレイ行動とともに巣作りが始まります。ただし、営巣には条件の良い針葉樹の大木が必要です。産卵は3~4月に行われ、4~5月に孵化します。抱卵やヒナを暖めるのはメスで、オスは狩りに専念します。孵化後70~80日程度で巣立ちが訪れます。
 クマタカは森林の豊かな動物相によりその生存を支えられており、開発の波に非常に敏感な一面をもっています。近年の個体数減少も森林開発によるものが大きいとされています。クマタカの生存には豊かな森林環境が不可欠で、これを保全することが求められています。

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