いきものログ

キクザトサワヘビ

脊椎動物門   爬虫綱   有鱗目   ナミヘビ科
キクザトサワヘビ Opisthotropis kikuzatoi
分布
沖縄県(久米島)
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 キクザトサワヘビは沖縄諸島の久米島のみに分布しています。日本で唯一の淡水生のヘビ類であるサワヘビ属の仲間です。このサワヘビ属の種類は水中で生活するヘビの仲間として知られ、中国大陸東南部、海南島、インドシナ、ボルネオ、スマトラ、フィリピン南部などに分布します。キクザトサワヘビの分布は、サワヘビ属の分布域から著しく北に飛び離れています。
 大きさは45~55cm、体の後半約20%が尻尾です。背面の地色は黒褐色で、オレンジ色~黄色の小さな斑点が左右1列に並びます。腹面は胴体部では淡黄色、尻尾ではやや暗色を帯びます。
 常緑広葉樹の自然林や回復の進んだ二次林内とその周辺の1年を通じて渇水しない細流に生息しています。ほぼ1年を通して活動し、日中にも夜間にも活動個体が観察されています。詳しい生態は不明ですが、サワガニ類の稚ガニを食料にしていると考えられています。
 分布域は久米島内の中北部と南部の丘陵地の2ヶ所に限られ、分布面積は合わせても10平方キロメートル未満です。個体数を具体的に推定するのは不可能ですが、少なくとも中北部では1983年以降の15年間で、目視で発見された頻度は1/10以下に減少しています。南部の個体群については不明です。
 個体数減少のおもな原因は森林開発による生息域の減少で、水質汚染、観賞用の乱獲がこれに拍車をかけています。この他に1953年に移入されたウシガエルによる捕食も大きな問題となっています。

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