いきものログ

アベサンショウウオ

脊椎動物門   両生綱   有尾目   サンショウウオ科
アベサンショウウオ Hynobius abei
分布
京都府・兵庫県・福井県・石川県
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 アベサンショウウオは、日本産の小型サンショウウオ類のなかで、もっとも分布域がせまく、京都府(丹後市・与謝野町)、兵庫県(豊岡市)、福井県(あわら市・越前町・越前市・美浜町・若狭町)、石川県(小松市・能美市)の、きわめて狭い地域にしか生息していません。環境省では、保護増殖事業を実施し、生息分布調査や生息地環境の改善を行っています。
 大きさは約10cm、尻尾はいちじるしく扁平で背中は暗褐色、腹は淡褐色で、青白色の小点を密に散布します。
 生息環境は二次林などの森林内部で、涸れることのない湧き水のあることが必要条件となります。光を嫌い、いつも溝の中や落ち葉の下などに潜んでいます。成体はミミズやクモなどを、幼生は水中の小さい節足動物などを食べ、共食いもします。繁殖期は11~12月で産卵数は約30~100とバラつきがおおきいです。産卵は林内や、林縁の水たまりや溝の中で行われますが、湧き水があり、泥底で落ち葉や枯れ枝などの堆積物がある環境が、産卵場所の条件になります。成熟は変態後2年目と推定されています。
 日本産の小型サンショウウオ類は種分化がいちじるしく、各地域に固有の種類が分布しています。しかし、本種ほど分布域の狭いものはほかになく、確実に生息する産地は4カ所しかありません。また、京都府竹野郡では整備後の道路の側溝に落ちた100近い個体が発見されましたが、数年後にはほとんど見られなくなりました。ゴミの投棄による水質汚染も脅威となっています。

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