いきものログ

アユモドキ

脊椎動物門   硬骨魚綱   コイ目   ドジョウ科
アユモドキ Parabotia curtus
※写真は淀川水系アユモドキ生息域外保全事業飼育個体
分布
琵琶湖淀川水系(滋賀県・京都府・大阪府)・岡山県・広島県
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 アユモドキはドジョウのなかまですが、泳いでいる姿がアユに似ていることから、この名前がつきました。滋賀県・京都府・大阪府にまたがる琵琶湖淀川水系と岡山県の旭川・吉井川・高梁川水系、広島県の芦田川水系に分布しています。しかし、琵琶湖では昭和54年を最後に確認報告がなく、京都府南丹市の生息場所では過去約10年確認例がありません。1977年に国の天然記念物に指定されています。
 大きさは約15cmで、ドジョウ類では例外的に体がたてに扁平になります。体色は乳白色で、暗褐色の幅広いしま模様が入り、とくに未成熟な個体ではそれが顕著です。アユモドキはほかのドジョウの仲間にくらべて体高が高いのも特徴のひとつです。
 自然護岸の残った河川・池や水路の石垣などに隠れる性質が強く、おもに朝晩活動します。動物食で、ユスリカ・トビケラなどの水生昆虫、イトミミズや陸生貝類も食べます。産卵は、6~8月に河川の増水や水田の灌漑によって、一時的に生じる水たまりで行われます。ふ化した稚魚は、しばらくこの水たまりにとどまって、灌水後に大発生するプランクトンを食べて育ちます。
 アユモドキの生息域では、河川の改修や、水田の土地改変によって、生息場所がますます狭められています。とくに、河川とつながっている水田において産卵が行われるため、河川・用水路・水田の間を、魚が自由に行き来することのできる環境を維持することが求められています。 また、生息域のいずれの場所においてもオオクチバスやカムルチー等外来魚による捕食の脅威に直面しています。
 環境省では保護増殖事業を実施しており、淀川水系の桂川や岡山県において、生息域外保全のほか生息状況調査や密漁対策パトロールなどを行っています。

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