いきものログ

ミナミメダカ

脊椎動物門   硬骨魚綱   ダツ目   メダカ科
ミナミメダカ Oryzias latipes
分布
日本全土(北海道・京都府以北の本州日本海側・先島諸島を除く)
朝鮮半島、中国、台湾
ランク
絶滅危惧II類(VU)
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 以前はメダカとされていましたが、最近の研究の結果、本種とキタノメダカの2種に区別されました。さらに、本種には遺伝子的に異なる9つの地域集団の存在が知られています。かつてはどこでも見られるもっとも身近な魚でしたが、近年では生息環境の消失、オオクチバスやブルーギルのような国外外来種による捕食により大幅に減少しました。また、同種の他地域個体群や飼育品種の導入により、遺伝子汚染が進行しています。大きさはオスが3.2cm、メスが3.6cmで、体は半透明で黄色みを帯び、頭部腹面から腹部にかけては白色です。キタノメダカに似ていますが、尾部の黒色素胞が明瞭な網目模様を作らず、オスでは背鰭の欠刻が深いことで識別できます。 雑食性で動物・植物プランクトンや小さな落下昆虫を食べます。平野部の河川、池沼、水田、用水路、塩性湿地など、止水域あるいは流れが緩やかで水草が繁茂する場所を好み、メスは卵をぶら下げながら泳ぎ、水草に付着させます。
 主要生息地である水田の圃場整備や乾田化が進行し、池沼の多くが埋め立てられました。メダカの生息していた水域は、人間の生活圏に近く、都市開発や河川改修により自然護岸が保たれている池沼や河川など、メダカに適した多くの生息地が失われました。また、水田などの圃場整備によりコンクリートの水路が増え、昔ながらの素堀りの用水路が急激に減少しました。メダカは、このように整備された水流の速い環境では生息できず、産卵のための水草も生える場所がありません。また、遺伝子汚染が進行しており、純粋な地域個体群も大幅に減少している可能性が高いとされています。分布域全体にかかる直接的な対策は取られていませんが、各地で市民団体による保全活動が行われています。

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