いきものログ

ベッコウトンボ

節足動物門   昆虫綱   トンボ目   トンボ科
ベッコウトンボ Libellula angelina
分布
静岡県・山口県・福岡県・大分県・鹿児島県
朝鮮半島・中国
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 ベッコウトンボの体は褐色で、翅に3つの褐色斑紋をもつ割合地味なトンボで、近年まであまり注目されていませんでした。 成虫は4~6月頃見られ、沼べりの草地でハエ類などの小昆虫を食べ、成熟すると昼間は水面、夜間は草地で生活します。本種はヨシとマコモの混生地帯で生殖行動をとります。メスは水面に打水産卵しますが、そのときオスはメスの上を警戒して飛び回ります。幼虫(ヤゴ)は水中の小動物を食べて育ちます。継続的な飼育記録はなく、生息条件は未知な部分がおおいですが、幼虫の育つヨシなどに覆われた浅く広い水域と、成虫が成熟するために必要な短い草本の生えた広い草原が、セットでなければならないと考えられています。
 本種はかつて本州以南に広く生息していましたが、開発や農薬などによる水質汚染により急激にその生息地を奪われ、現在確実に分布しているのは静岡県磐田市の桶ヶ谷沼や、山口県、福岡県、大分県、鹿児島県になってしまいました。環境省では、鹿児島県藺牟田池をベッコウトンボの生息地等保護区として指定しています。また、桶ヶ谷沼では発生地域一帯を自然環境保護地域に指定するなど大がかりな保護対策をしています。

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