いきものログ

オオウラギンヒョウモン

節足動物門   昆虫綱   チョウ目   タテハチョウ科
オオウラギンヒョウモン Fabriciana nerippe
分布
山口県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県(全県)
朝鮮半島・中国・ロシア極東地域
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
map

 オオウラギンヒョウモンはその名のとおり、オレンジ色と黒色のヒョウ紋の翅を持つヒョウモンチョウ類のなかまです。この仲間はどれも似たような色彩をしているため、一般には区別が難しいです。本種を含めた3種類(ギンボシヒョウモン、ウラギンヒョウモン)は後翅の裏側に多数の銀紋を持つことで他のヒョウモンチョウ類から区別できます。しかし、この3種類を区別するのは難しく、興味のある方は専門のチョウ類図鑑等で調べることをおすすめします。
 オオウラギンヒョウモンは草原性のチョウで成虫は6~7月に年1回発生します。暑い夏は一時夏眠し、涼しい9月になるとメスが産卵を行います。幼虫の食草はスミレやニョイスミレです。
 1960年代までオオウラギンヒョウモンは全国各地(北海道と南西諸島を除く)の平地~丘陵地に普通にいたチョウでしたが、その後急激に減少し、近年では西日本の山地草地や牧場周辺にわずかに発生地が残るだけとなりました。これは、それまでの営農形態が変化し、農家が行ってきた草原の刈り取りを行わなくなり、本種の生息環境であったシバ草原の多くがススキ草原に変わったためと考えられています。
 もともと人間との関わりが深かった本種の急激な減少は、人間側のライフサイクルの変化により生じたと考えられ、このまま自然の成り行きを見守るのか、積極的に手を加え環境保護に取り組むのか、私たち自身が考えねばならない時期にさしかかっているといえます。

もどる