いきものログ

オナガカンアオイ

被子植物   双子葉類   離弁花類   ウマノスズクサ科
オナガカンアオイ Asarum minamitanianum
分布
宮崎県
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 オナガカンアオイは宮崎県だけに自生する日本固有種です。照葉樹林内に生える常緑の多年草で、葉は長さ10cm前後の卵形で葉の基部は心形、表面に雲状の白い紋があります。花は5月に咲き、ガクの裂片3枚が長く尾状に伸びます。和名のオナガカンアオイはこの性質にちなんでいます。ガクの裂片は長さ5~15cmにもなり、縁に白く隈どりをしたようになるため、他のカンアオイの仲間と容易に区別がつきます。
 発見されたのは比較的近年のことですが、最初の発見地である日向市では、山野草の栽培家に知られた途端、あっという間に一株残らず持ち去られてしまいました。かつては1,000株を超える群生地が知られていましたが、現存するのは数十個体のみです。
 カンアオイ属の植物はオモトなどと共に、古典的な園芸植物の一つとして古くから親しまれてきました。しかし、いずれも山野草業者の乱獲により著しく減少しています。日本に70種近く分布するカンアオイ属のうち53種(CR14種、EN14種、VU17種、NT7種、DD1種)が環境省レッドリスト2020に掲載されています。
 カンアオイのような地味な植物にも愛着を感じてきた日本人の心は大切にしたいと思いますが、人々が自然環境に対する正しい認識を持つことも必要です。野生のオナガカンアオイを守る対策としては、生育地を保全することと、違法な採取行為が営業的に成立しなくなる方法を見つけることが有効であると考えられます。

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