ムニンノボタン
被子植物
双子葉類
離弁花類
ノボタン科
ムニンノボタン
Melastoma tetramerum var. tetramerum


東京都(小笠原諸島父島)

絶滅危惧IA類(CR)

ムニンノボタンは東洋のガラパゴスと称される東京都小笠原諸島の父島の固有種です。戦前には小笠原諸島兄島に生育していた記録がありますが、現在は確認されていません。
平成7年に1株のみであった父島東平の自生個体が枯死した一方、平成5年に東海岸で100株程度の群落が発見されましたが、それらも平成23年までにすべて消失し、後継の実生株が残る状態です。疎林内で、乾季にも土壌の水分が保たれるような環境で生育します。
ムニンノボタンは、高さ1mほどの常緑低木で、幹や古い枝を除き全体が褐色の毛で覆われます。葉は長さ3~8cmで、3本の脈が目立ち、両面に剛毛をまばらにつけます。花期は7月から8月頃で、4枚の花弁を持つ白い花を次々につけます。これまでも、まれに5弁花のものが見つかっていましたが、新たに発見された自生地ではこの5弁花の発生率が高く、花の色もややピンクがかるようです。
環境省では、ムニンノボタンを保護するために平成16年に保護増殖事業を策定し、東京大学附属植物園の協力のもと、育てた苗を自生地に植え戻す試験などを行っています。
近縁種には、母島のハハジマノボタン、北硫黄島のイオウノボタンがあり、それぞれ固有種として知られています。海洋島である小笠原諸島では島独自の種分化が進んだ結果、多くの固有種が見られます。自生する維管束植物300種あまりのうち、約40%が固有種とされています。絶海の孤島で、小さな島の環境に独自に適応してきたこのような植物は環境の変化にも脆弱であり、固有種の多くがレッドデータブックに記載されています。
平成7年に1株のみであった父島東平の自生個体が枯死した一方、平成5年に東海岸で100株程度の群落が発見されましたが、それらも平成23年までにすべて消失し、後継の実生株が残る状態です。疎林内で、乾季にも土壌の水分が保たれるような環境で生育します。
ムニンノボタンは、高さ1mほどの常緑低木で、幹や古い枝を除き全体が褐色の毛で覆われます。葉は長さ3~8cmで、3本の脈が目立ち、両面に剛毛をまばらにつけます。花期は7月から8月頃で、4枚の花弁を持つ白い花を次々につけます。これまでも、まれに5弁花のものが見つかっていましたが、新たに発見された自生地ではこの5弁花の発生率が高く、花の色もややピンクがかるようです。
環境省では、ムニンノボタンを保護するために平成16年に保護増殖事業を策定し、東京大学附属植物園の協力のもと、育てた苗を自生地に植え戻す試験などを行っています。
近縁種には、母島のハハジマノボタン、北硫黄島のイオウノボタンがあり、それぞれ固有種として知られています。海洋島である小笠原諸島では島独自の種分化が進んだ結果、多くの固有種が見られます。自生する維管束植物300種あまりのうち、約40%が固有種とされています。絶海の孤島で、小さな島の環境に独自に適応してきたこのような植物は環境の変化にも脆弱であり、固有種の多くがレッドデータブックに記載されています。
