評価分科会名: 維管束植物分科会
1. 判定対象種情報 日本固有
| ⽬名 | シダ植物門 | 科名 | チャセンシダ科 |
|---|---|---|---|
| Order | Pteridophyta | Family | Aspleniaceae |
| 和名 | ナンカイシダ | ||
| 学名 | Asplenium micantifrons | ||
2. カテゴリー判定: 絶滅危惧Ⅱ類（VU） 判定基準: 基準D
推定成熟個体数が1000個体未満。
3. 掲載種の情報
基礎情報
【形態】
茎は長く匍匐。葉の切れ込みは1回羽状複生、16–29対の側羽片があり、葉柄は長さ18–36 cm、葉身は長さ28–68 cm、披針形、最終裂片の辺縁は重鋸歯縁、葉質は薄い革質、葉の色は緑色。胞子嚢群は羽片の中肋寄りにつき、線形、長さ8.6–9.1 mm。
【生活史】
常緑。着生（樹上）。
【生息環境】
深い森林中でコケのついた樹幹に生育する。
【分布域】
小笠原諸島（母島、北硫黄島、南硫黄島）に分布。
現在の生育状況
【生育地の現況】
2018年調査では情報は得られなかったが、現状は2007年調査時と変化がないと推測される。2007年調査では数百個体の現存情報があった。自生地の状況に変化がない限り絶滅するおそれはないが、生育地が局限されている。基準DによりVUとした。
現地調査の集計結果 2007年調査
【「現存する株数」別のメッシュ数】
| ＜10 | ＜50 | ＜100 | ＜1000 | ＜10000 | ＞10000 | 合計 | 絶滅 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
【存続を脅かす要因上位３項目の件数】
| 1番目 | 2番目 | 3番目 | |
|---|---|---|---|
| 要因 | |||
| 件数 |
特記事項
特になし
旧レッドリストカテゴリーと掲載名
| 第4次 2020 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第4次 2019 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第4次 2018 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第4次 2017 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第4次 2015 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第4次 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第3次 | ナンカイシダ | Asplenium micantifrons | VU |
| 第2次 | ― | ― | ― |
| 第1次 | ― | ― | ― |
都道府県レッドリストデータブック掲載状況（令和４年度末時点）
東京都(小笠原諸島)[絶滅危惧Ⅱ類(VU)]
保護に係る法令指定状況（令和４年度末時点）
指定なし
4. 参考⽂献
海老原淳，2016．日本産シダ植物標準図鑑1．475pp. 学研，東京． 岩槻邦男（編），1992．日本の野生植物 シダ．311pp., 192pls. 平凡社，東京．
5. アセスメントサマリー（Assessment summary）
Asplenium micantifrons has been assessed for threatened wildlife of Japan Red List 5th edition. Asplenium micantifrons is listed as VU under criteria D.
D. Population size estimated to number fewer than 1,000 mature individuals.
| Threat types | No Data |
|---|---|
| Law designation status for conservation | ― |
| 執筆者: | 日本植物分類学会 |
| Author: | Japanese Society for Plant Systematics |
公開年月：2025年3月