いきものログ

ニホンアミカモドキ

節足動物門   昆虫綱   ハエ目   アミカモドキ科
ニホンアミカモドキ Deuterophlebia nipponica
分布
本州・九州
ランク
絶滅危惧II類(VU)
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 ニホンアミカモドキと聞いても大抵の人は、どんな生き物なのか見当がつかないでしょう。「日本産のアミカに似るが異なるムシ」という意味で、ハエ・アブなどの2枚の翅をもつ双翅目の仲間ですが、血を吸うことで知られるカの仲間にはあまり近縁ではありません。日本ではアミカモドキの仲間は本種ただ1種だけが知られていて、本州(岩手県、群馬県、長野県、石川県、京都府、兵庫県、和歌山県、広島県)と九州に分布しています。
 大きさは2~4mmと非常に小さく、幅広い翅が2枚あります。翅脈が退化していて翅の質は非常に薄いですが、網状のしわの線があります。口は退化していて成虫になってからは食物をとりません。脚はとても細長くほとんど歩くことができません。オスの触角は非常に長くなりますが、メスは短いです。
 かつてよく採集された幼虫やさなぎは、山間の清らかな激流で得られています。また、成虫、とくにオスは非常に珍しく採集されていないことから、生態についても不明な点が多く残っています。しかし、他の近縁な種類の行動から、成虫は明け方羽化し、すぐに川面で群をなして交尾し、メスは水面に落ちて産卵すると考えられています。成虫の寿命は2時間ほどだといわれています。
 形態的に特異で、生態的にも未知なことが多いニホンアミカモドキですが、生態が未解明のまま、各地で個体数が激減しています。

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