いきものログ

フジカワゴケ

地衣綱   チャシブゴケ目   カラタチゴケ科
フジカワゴケ Toninia tristis ssp. fujikawae (M.Satô) Timdal
分布
岩手県・群馬県・埼玉県・山梨県・長野県・高知県
ランク
絶滅危惧I類(CR+EN)
map

 フジカワゴケは、日当たりのよい石灰岩地に限って生育する鱗片状の地衣類(ちいるい)です。生育地である石灰岩地帯は石灰岩の採掘によって減少しています。実際に群馬県の叶山の産地は、石灰岩の採掘によりその生育地が失われました。
 フジカワゴケだけではなく、地衣類は一般的に生育に大変長い時間がかかるため、長期間安定して生育できる環境が維持されなければなりません。地衣類は「地衣共生菌」または「地衣化した菌」と呼ばれる菌が、藻類にくっついて共生することで、地衣体とよばれるものを形成している複雑な生物です。つまり、地衣体とは1種の菌と1種の藻類が共生しているということで、藻類にとっては今まで生活できなかった 空間に、菌糸で保護されることによって、新たに生活圏を広げたものです。その地衣類の生育場所には藻類の光合成に必要な、一定の明るさが必要です。
 地衣類は世界では約14,000種知られ、日本には約1,200種が知られています。しかし、地衣類は形態や色の変異が大きく、図鑑をみながら絵合わせ的に名前を調べることが難しい仲間です。また、化学的な知識が必要なため、なかなか身近には感じられることが少ないようです。地衣類は大気汚染やホコリなどに強く影響をうけるものが多く、この性質を利用して大気汚染などの状況を知ることができます。 ウメノキゴケやサルオガセのように、その場所がどのような環境かを測る目安となる環境指標種として利用されています。

もどる