いきものログ

ハクバサンショウウオ

脊椎動物門   両生綱   有尾目   サンショウウオ科
ハクバサンショウウオ Hynobius hidamontanus
分布
長野県・新潟県・富山県・岐阜県
ランク
絶滅危惧IB類(EN)
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 ハクバサンショウウオは、1975年に発見され、1987年に新種として発表されました。
 体は9cm前後とサンショウウオとしては小型の部類に入り、体色は全体に黒褐色で灰白色の不規則な斑紋を散布します。トウホクサンショウウオ(Hynobius lichenatus)に似ていますが、より小型で、尻尾や肢が短いことなどで区別されます。長野県北安曇郡白馬村、新潟県青海町、富山県南部、岐阜県北部域の狭い地域に生息しています。
 生息環境は自然林やカラマツ林などの森林内部で、他のサンショウウオ類と同様に、成体は繁殖期のみに見られます。その他の時期は堆積した落ち葉や倒木の下に潜んで、クモやミミズなどの小型動物を食物にしています。繁殖は年1回、4月中旬~5月上旬に、浅い湿原や林内の澄んだ細流の中で行われますが、涸れることのない湧き水のあることが必要条件になります。幼生は水中で発育し、9~11月に変態して上陸します。
 現在、本種の生息域山脈によって大きく分断され、近隣の分布地点も市街地、道路によって分断されています。また、湿原の規模縮小や乾燥化、水質悪化のほか、道路や工作物の建設によって、一部の生息地の環境が変化しています。サンショウウオ類は移動能力が非常に低く、生息地の環境破壊が直接個体群の絶滅につながります。ハクバサンショウウオの生息維持には、良好な生息環境の整備が不可欠といえます。生息地の一つである白馬村では、村指定の天然記念物に指定し、生息地の一部では開発を規制するなど、保護対策が講じられています。

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