いきものログ

アカガシラカラスバト

脊椎動物門   鳥綱   ハト目   ハト科
アカガシラカラスバト Columba janthina nitens
分布
東京都(小笠原諸島・火山列島)
ランク
絶滅危惧IA類(CR)
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 アカガシラカラスバトは日本列島西南部~朝鮮半島、東シナ海周辺の島々の限られた地域に分布するカラスバト(Columba janthina)の一亜種とされ、小笠原諸島と火山列島のみに分布しており、聟島、父島、兄島、弟島、西島、母島、向島、姉島、妹島、北硫黄島、硫黄島、南硫黄島から記録があります。
 体は約40cm、翼を開くと長さ22~24cmと、ハトの仲間ではやや大型です。全身が金属光沢を帯びた黒色で、頭部は紫色がかった赤褐色、喉はブドウ褐色を帯びます。嘴は黒色で、脚は赤色です。
 森林性のハトとして知られ、よく繁った常緑広葉樹の暗い林内を好みます。主な食物は、ガジュマル、シマホルトノキ、センダン、クワ類などの木の実、またミミズなどの小動物も好んで食べます。おとなしい習性の鳥で、野外で人間と出会っても、まったく恐れずに逃げないようです。これは本来、小笠原諸島にアカガシカラスバトの天敵となる生物がいなかったためと考えられています。
 狭い島の森林を生息地としていたため、そもそも個体数は少なかったと推定されていますが、森林開発や捕獲、ノネコによる捕食によって個体数がさらに減少したと考えられています。一時は小笠原諸島全体で30~40羽程度、南硫黄島で十数羽程度まで減ったと言われていますが、生息地の保護やノネコの捕獲が功を奏し、2018年には個体数の回復傾向が確認されました。環境省では保護増殖事業を行っており、東京都では2000年から人工飼育による個体数の増加や、生息環境の改善に向けた事業に着手しています。

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