いきものログ

カンムリツクシガモ

脊椎動物門   鳥綱   カモ目   カモ科
カンムリツクシガモ Tadorna cristata
分布
北海道
リムスキーコルサコフ諸島
中国・朝鮮半島
ランク
絶滅(EX)
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 カンムリツクシガモは謎に包まれた鳥です。標本をともなった確実な記録は、1917年に朝鮮半島の釜山付近で採集されたメスのものが最後で、この標本を含めて世界中に3点の標本が残されているだけです。1930年代までは朝鮮半島や中国東北部で狩猟や目撃による報告が数例知られています。また、1964年5月にロシアのウラジオストック付近のリムスキーコルサコフ諸島で3羽の目撃報告と、1976~1988年に中国の3地方での目撃報告がありますが、確実なものではなく詳細は不明です。
 日本では江戸時代に作成された写生図が、いくつか知られているだけです。そのひとつ、江戸時代の文政年間(1818~1829年)に描かれた写生図には、北海道箱館村(現、函館)付近の亀田村で文政5年10月にオス・メスを捕獲し、文政6年9月に将軍家に献上されたことが記されています。日本鳥類学会ではこの記録をもとに、カンムリツクシガモを日本産の鳥として認定して目録に加えています。
 体は約64cm、典型的なカモ類の体つきをしていて、オス・メスで体色が異なります。オスは頭頂から首の後ろにかけて黒色の長い冠羽があり、顔・首は黄灰色、胸の上部は黒色、三列風切羽は灰色で外側は赤褐色、これ以外の部分はほぼ黒色~褐色です。メスの顔面は白色、黒色の帯が眼の周りを囲み、胸の上部が黒くありません。オス・メスとも、くちばしと脚はピンク色です。
 ロシア、ウスリー、中国東北部、朝鮮半島、日本で記録されています。生態に関する記録は残されていませんが、おそらく、ロシア、ウスリー、中国東北部が繁殖地で、中国東北部、朝鮮半島、日本が越冬地であったと考えられています。

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